【活動報告】環境ティールーム「里山から環境を考える」

2019年3月14日環境ティールーム「里山から環境を考える」をテーマとして開催しました。

今回は、野外企画で、枚方市東部の里山・穂谷を歩き里山の現状を見てからみんなで話をしました。

参加者は13名、スタッフ3名。

枚方市野外活動センター第一駐車場から、えびこ道を約15分歩くとセンター広場に到着。

えびこ道を歩きながら、耕作農地、耕作放棄地、台風被害により崩れたところに植樹している様子、手入れをしていない竹林など里山の現状を見ることができました。

 

その後、NPO法人森林ボランティア竹取物語の会の方が手入れをされている竹林を見て、その違いを実感しました。

 

最後に野外活動センターにて、講師を囲んで皆さんの意見や感想を自由に出し合う場を設けました。

〇「里山とは何か、どういうイメージか」

参加者からは、田舎、山の裾、近くの山、ふるさと・・・」という意見がでました。

講師から「昔は経済活動の場であった。金銭に換算できる資源を得る場であったが、主な燃料が石油や石炭に変わり、また安い外材におされ国産材の使用が減ったことで、里山で得る資源の経済価値が低下したために放置されるようになった」という説明がなされた。

〇私たちは里山にどうあってほしいか、どうしていくのがいいか

・もともと自然のものなので、それほど手入れしなくてもいいのではないか。

・活用するところは整備してほしい

・倒木などはキャンプファイヤーの薪にするなど有効に利用してほしい

・最低限度の手入れを。道などだけでいい。

・舗装など人工的な整備は望ましくない

・新たな経済価値がなければ放っておくしかない

・整備するといってもだれがするのか。

・地主や地元の人と市街地の住民とでは考えに温度差があるのでもっと交流することで協力の道を探る

・もともと整備されているところが放置されているのを見るのは見苦しい。

一度手をいれたところは最後まで手を入れ続けなければならない。

・里山のイメージが違った。所有者がいるという基本的な概念が欠落していた。

・本当に守ろうと思えば、行政も関与すべき

 

〇里山保全活動の課題

保全に対する合意形成がまず難しい。手をいれるのかいれないのか、だれが担うのか、どの程度行うのかなど意見が分 かれる。竹取物語の会はどういう経緯で保全活動が可能となったのか

地主とNPO団体の間に行政が入ることで活動できることになった。

〇まとめ

「里山の保全」といっても立場や意見はそれぞれことなる。しかし、里山を放置することで土砂崩れなどの災害被害が大きくなっていることも事実としてある。また、「山はあってほしい」という皆に共通する思いもある。

私たちができる第一歩は「関心をもつこと」である。自分の土地ではなくても、関心をもって、一人一人が考えることが大切である。そのためにも、近くにある里山に足を運んでほしい。多くの人が来る、関心をもつことにより変わることはたくさんある。