【環境出前授業報告】開成小「環境問題と電気エネルギーについて学ぼう(屋内版)」

開成小学校からご依頼をいただき、10月25日に4年生3クラスを対象に「環境出前授業」を行って来ました。ご担任の先生からは、「環境問題と電気エネルギーについて学ぼう(屋内版)」のテーマが4年の授業とも関連しており良さそうだとおっしゃっていただきました。教室に実験器材や体験器材を持ち込んで、電気の事をいろいろ学びながら「自分たちで、見て、触って、体験していただく」中で「環境問題」と「自分たちの生活」がどうつながっているのかを考えてもらい、児童たちの「環境啓発」につなげてもらう授業です。

前半の「講義」では、今回の「環境出前授業」の内容がSDGsのどの項目に該当するかの説明から始めて、「地球温暖化のしくみ」を切り口に、今は「電気エネルギー」をつくるために火力発電所ではたくさんのCO2を排出している事、その事が「地球温暖化」の大きな原因のひとつになっている事などを事例を交えながら学習していただきました。又、発電機の原理模型を何人かに「体験」してもらったり、「火力発電所」ではどの様にして電気がつくられているのかを「火力発電所」のミニチュアで蒸気を発生させてタービンを廻してLEDを点灯させたり、「水力発電所」のミニチュアで高いところから水を流して水車を廻してLEDを点灯させたり、と目に見える形で「発電所の原理」を理解していただきました。そうする中で、発電所から送られてきた「電気エネルギー」が家庭や社会で様々に形を変えて使われていることを知ってもらい、私たちの暮らしが「電気エネルギー」無しには成り立たない事を学んでいただきました。そして、そう言う現状の中で、環境にやさしい発電方法にはどんなものがあるのか、又、「電気エネルギー」を無駄に使わないための工夫など、私たちに出来る事にはどんな事があるのかをみんなで考えました。

後半の「体験」では、児童を3グループに分けて、①「省エネ、エコ発電」の体験コーナー、②「いろいろな自然エネルギー」の体験コーナー ③「電気エネルギーの変換」の体験コーナー、の3つのコーナーを用意して順番に回っていただきました。

①では、自分たちで模型の「LED灯」と「白熱灯」を手廻し発電機で点灯させて、必要とする「力」の違いを「手応えとして実感」してもらう事によって消費電力の差を「体験」していただきました。又、同じ照度のLED灯、蛍光灯、白熱灯がどれだけの電力を消費しているかをワットメーターで数値として「確認」してもらいエコ意識を高めていただきました。電磁誘導で電気を発生させる発電原理模型も使用して発電の原理も「体験」していただきました。その他、振動を電気エネルギーに変換する、電池の要らないエコな「振動力発電」の「体験」もしていただきました。

②では、いろいろな種類の風力発電機をうちわであおいで「風の力」でLEDを点灯させたり、エコだけれども発電力が不安定だと言われている自然エネルギーの1つ、「太陽光発電」の模型を使って、電球で照らした「普通のソーラーハウス」と「蓄電池をそなえたソーラーハウス」の屋根の太陽光パネルを段ボールの「雲」で覆う事によって「普通のソーラーハウス」は発電しなくなる事を「体験」していただいたり、しかし、それが「蓄電池を備えたソーラーハウス」では「雲」で覆ってもLEDは点いたままとなり、「天候に左右される不安定な発電方法」とされていた「再生可能エネルギー」も工夫次第では大きな可能性がある事を理解していただいたりしました。又、「風の力」を直接「動力」に変える不思議な模型の「体験」をしていただきました。

③では、発電所から家庭などに届いている「電気エネルギー」が、「光に変わったり」、「力に変わったり」、「熱に変わったり」する事を、「手廻し発電機」と「電気エネルギー変換実験パネル」を使って「体験」する事によって、「電気エネルギー」が私たちの生活と密接につながっている事を理解していただきました。

又、「手廻し発電機」で発電した電気を「力」に変えて「せんぷうき」を廻したり、「信号」に変えてテレビを点けたりの「体験」もしていただきました。

最後に、「ひらかた環境ネットワーク会議」と「枚方市」が共催で以前から取り組んでいる「ひらかたみんなでECO宣言」の結果報告パンフレットの最新版を配布して、日常生活での「省エネ行動」や「節電」への取り組みの大切さを具体的に紹介しました。

まとめとして、「皆さんが何気なく使っている「電気」も「CO2」の発生源であり「地球温暖化」の原因の1つである事を理解して、「環境負荷」と密接につながっている「電気」を大切に使う為に、私たちがその気になればすぐにでも出来る「省エネ」に取り組みましょう、と言う事と、「省エネ」をすると家庭の電気代や水道代などが少なくなると言うメリットもありますが、本当は「皆さんが大人なった時の、未来の地球環境を守っていくために必要な事なのです」、と言う言葉で締めくくりました。