設立趣意書

枚方市は、京都と大阪のちょうど中間に位置し、西側を流れる淀川から多くの恵みを受けて発展してきました。しかし昭和30年(1955年)代から40年(1965年)代にかけての高度経済成長期において、いわゆる「ドーナッツ化現象」により、枚方市においても、人口急増の波を受けて、急激な都市化が進むと同時に、大気汚染やごみの増大、水質汚濁などの環境問題が顕著となってきました。

そうした中で枚方市は、昭和46年の「枚方市公害防止条例」を初めとして平成10年に「枚方市環境基本条例」を制定することにより、焼却ごみの半減を目指した減量作戦、ポイ捨て防止条例の制定や里山保全基金の設立など市民の生活全般に係る環境問題にも取り組んできました。

しかしながら、使い捨て中心の産業やくらしが定着した現在、環境面の改善は遅れているのが現状です。

枚方には、東部地域の里山をはじめ、七夕伝説が残る天野川、枚方宿地区の歴史街道などの豊かな自然環境と歴史資源が存在し、私たちはこれら貴重な財産を次の世代のために育み守っていかなければなりません。

国においても、平成15年10月には「環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律」が施行され、今後ますます地域における環境保全活動・環境教育活動は活発になると思われます。

そのような流れを受けて、私たちは、市民・事業者・行政がネットワークをつくり、枚方の環境問題に取り組むべきと考えました。これら三者がともに学び知恵を出し合い、議論を重ね、行動を起こすことが、ひいては地球規模の環境問題の解決につながると確信し「ひらかた環境ネットワーク会議」設立を決意しました。

ふるさとのまち枚方をゆとりと潤いのある「環境先進都市」にするため、市民・事業者・行政の協働、枚方市の環境基本計画の点検および評価、環境保全活動に取り組む人々の交流の場の提供、情報の集積および研究・発信に取り組んでいきます。

平成16年2月